麻疹(はしか)という病気の症状をご存知でしょうか? 高熱、咳、鼻水、発疹・・・だけではありません。自然に感染した場合、回復期までの1ヶ月くらいの間、子どもたちは病気に対する抵抗力が落ちます。このため、細菌の感染による重症の肺炎や、1000人に1人くらいの割合でウイルス性の脳炎を合併する危険があります。
昔は「命定め」の病気と呼ばれて恐れられていたように、死亡することもあるのです。沖縄では1999年から2000年にかけて、約2000人が「はしか」にかかり、8人が死亡しています。お母さんからの免疫が無くなる1歳前後にこの病気にかかる危険が高くなります。
まだ子どもたちの予防接種率が80%くらいのため、日本でも時々「はしか」が流行することがあります。ですから残念なことに、アメリカでは「日本は麻疹の輸出国」とも呼ばれています。
麻疹は今でも子どもにとってつらい病気の一つです。麻疹を撲滅するために、「1歳の誕生日に麻疹ワクチンを」。こんなキャンペーンが、日本各地の小児科医の間で始まっています。
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ポリオ、麻疹、インフルエンザ・・どの予防接種をいつすればいいのかしら?と悩まれるかもしれません。ぜひ小児科の先生に健診の際などに相談してスケジュールをたててください。