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院長コラム

ロタウイルスとワクチンの話

2017.01.31

ロタウイルスという名前をご存じでしょうか? ロタウイルスによる感染症は寒い時期における乳幼児下痢症の主な原因です。潜伏期は約2日で、突然始まる嘔気・嘔吐に下痢を伴います。酸臭のある米のとぎ汁のような白色の下痢便が特徴です。特に生後6ヶ月から2歳までの子どもたちの場合、重症化することがあります。子どもたちが感染すると約10%が下痢による脱水や合併症の治療のために入院すると言われています。合併症の中には、重症の脱水に加えて、けいれん、脳炎・脳症も知られており、死亡例も報告されています。

 

昨年末より、経口のロタウイルスワクチンでこの病気の予防が可能となりました。接種期間は生後6週から24週までと限られた期間になっています。ヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンとの同時接種が可能ですので、三種混合やBCGの接種も含めて、ぜひ早めのスケジュールを主治医の先生と相談してみてください。

 

情報クリップ

ロタウイルス胃腸炎に限らず、嘔吐や下痢が始まり胃腸炎の場合、家庭でも、OS-1やアクアライトORSを用いて失われた水と電解質を補うことができます。ただし下痢が激しい時は、ナトリウム濃度が薄く、糖分が多いスポーツドリンクはお勧めできません。

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