こどもたちが熱をだして小児科を受診したとき、先生から「のどが赤いですね」と診断されたことがあるかもしれませんね。
のどが赤くなる原因は何でしょうか?
それには細菌の場合とウイルスの場合があります。
細菌が原因として有名なものに、溶連菌による扁桃炎・咽頭炎があります。軟口蓋と呼ばれるのどの天井の壁が燃えるように赤くなったり、口蓋扁桃(いわゆる扁桃腺)が腫れて、白い苔が付着したりします。首のリンパ節が腫れたり、いちごのような表面の舌になることがあります。溶連菌が原因であれば、10日間ほど抗生剤を服用します。
一方ウイルスとしては、アデノウイルス、EBウイルス、コクサッキーウイルス、インフルエンザウイルスなどが有名ですし、赤ちゃんの病気である突発性発疹症もヘルペスウイルスの仲間が原因です。ウイルスが原因であれば、抗生剤が効きません。
「咽頭結膜熱」はアデノウイルスが原因でのどや目が赤くなり3-5日ほど熱が続きます。「ヘルパンギーナ」はコクサッキーウイルス感染により、のどに小さな水疱ができ、痛くて食欲も落ちます。
小児科の先生たちは、こどもたちに大きく口を開けてもらって「のどが赤いですね・・・」と言いながら、熱の原因が細菌かウイルスか、ウイルスであれば何かのどに特徴がないかを見極めようとしているのです。
追加情報
病院に行く前に、保存していた抗生物質などを飲むと、かえって病気の原因がわからなくなることも。尿路感染症などが隠れている場合もあるので、内服する前に尿検査が必要なこともあります。

