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院長コラム

起立性調節障害のこと

2018.12.05

起立性調節障害(OD)は、小学校高学年から高校までの思春期に後発する疾患です。発症頻度は一般中学生の役1割、男女比は1:2といわれています。

 

主な症状は「倦怠感」「頭痛」「たちくらみ」「動悸」「失神」「起床困難」「食欲不振」などで、症状は午前中に強く、不登校の原因となる場合もあります。季節性があり、1年のうちでも春から夏にかけて悪化する傾向があります。その症状は午後から軽くなることも多いため、周囲からは怠け者といわれたり、病院を受診しても血液検査等では異常がなく、はっきりとした診断がされない場合もあります。

 

診断のためには、症状に加えて起立試験とよばれる血圧や脈拍の変化をみる検査を実施して、サブタイプに分類することが提唱されています。ODに片頭痛、過敏性腸症候群などがオーバーラップしていることも多く自律神経機能の異常が基盤にあるようです。治療薬として、漢方薬の服用が効果的な患者さんもいます。

 

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頭痛が主体のときは「五苓散」、めまいや立ちくらみがひどいときには「苓桂朮甘湯」、腹痛が主でやせ型のときには「小建中湯」など、身体的特徴や症状によって漢方薬が処方されることも。

 

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