子どもの脳は、愛情が十分に与えられれば、20代の終わり頃まで健やかに成長していきます。ところが、子どもへの体罰・暴言が、子どもの脳の発達に影響を及ぼすことも。
例えば、厳しい体罰により、感情や思考をコントロールする前頭葉の「前頭前野」と呼ばれる部位や、集中力や意思決定、共感などに関係する「帯状回」と呼ばれる部位の容積が減少すると言われます。
また、幼少期に暴言を受けた人は、そうでない人に比べ、側頭葉の「聴覚野」の容積が増加しています。このことは、人とのコミュニケーションに深刻な悪影響が生じている可能性があります。
さらに、両親の暴力行為などをいつも目にしていると、後頭葉の「視覚野」が萎縮することもあるようです。
このように、子どもへの体罰・暴言は、さまざまな脳の構造や機能の異常をもたらし、過度の攻撃性や不安、精神的な病気につながることも心配されています。
追加情報
脳は一度傷ついてしまったら、元に戻ることはできないと考えられていました。けれども、幼少期のトラウマ(こころの傷)を持つ人に対して、医療ケアだけでなく、親子のコミュニケーションを改善することでも脳の傷を癒やす試みが行われています。