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院長コラム

子どもたちと骨の話

2019.05.12

こんなことはありませんか。

「2歳の男の子。急に右腕を動かさなくなった。それまでお父さんに両手を持って振り回して遊んでもらっていた。」

これは肘内障(ちゅうないしょう)と呼ばれる疾患です。普通、腕を引っ張られた、ということで骨折することはありません。
「手首が痛い、肩が痛くて腕が挙がらない」と訴えることもあります。1歳頃の子どもの骨は棒のようなものであり、腕の骨の先端の頭部分が十分に成長していません。このため、肘の関節部分にある靱帯が外れやすくなっています。肘内障は繰り返すこともありますが、整復術ですぐに回復します。

 

別の例です。「8か月の男の子。夕食中に椅子から落ち、激しく泣いていた。抱っこすると泣き出し、どこが痛いかわからない。」どこが痛いかわからないが、抱っこすると泣く場合には、鎖骨骨折を疑うことがあります。乳児では、外見上はわからないことも。

 

 

情報クリップ

「転んで前方に手をついた。」、「落ちた際に肘を伸ばした状態で手をついた。」その後、肘付近の強い痛みを訴える場合、橈骨遠位端骨折や顆上骨折を疑います。整形外科的な処置が必要になります。

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