母子感染について

「母子感染」と一口にいっても、その病原体はウイルス、細菌、原虫と様々です。 出生前に胎盤を経て感染するものもあれば、分娩の際に母体の血液や体液に触れて、あるいは生後に母乳を飲むことで感染するものもあります。 例えばトキソプラズマという原虫が猫の糞を介して妊婦さんに感染すると胎児にも影響が及び、水頭症や網膜の障害などの症状が出て、子どもに視力障害や発達障害などの後遺症を残す場合があります。 最近は風疹が流行し、風疹ウイルスに免疫のない妊婦さんから心臓病や難聴、白内障の障害を持った先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれる報告も増加しています。先天梅毒の防止には妊婦のスクリーニングとペニシリン治療が、また先天性風疹症候群の防止にはワクチン接種による感染予防がそれぞれ必要です。   […

便秘がちです

赤ちゃんの便秘の場合 排便習慣は変化する…

地震や転居・転校と、こどもたちの心

普通なら感じないはずの強い不安や恐怖のために、本人がつらい思いをしている、日常生活に支障があるといった場合には、「不安障害」と呼ばれます。その一つの「ストレス障害」には、大震災のような自然災害や重大な事件、事故など、激しいショックを受けた直後に生じるものがあります。 例えば地震の後、夜に眠りが浅くなったり、音に敏感になったりしたこどもたちもいます。また出来事が急に思い出されたり、夢で再現されたりして苦しみ続ける慢性化した外傷性ストレス障害(PTSD)があります。対策としてもっとも大切なのは安心できる環境づくりです。薬物療法は補助的なものです。 一方、家族の死、いじめ、転居や転校など、明らかなストレス原因に対する過剰反応として、さまざまな症状が現れている状態を指す診断名が「適応障害」です。不安や抑うつを伴うこともあれば、行動面の問題として現れることもあります。ストレス原因がなくなれば、短期間で回復します。原因が取り除けるものであれば、除去を試みるのがなによりの治療です。   […

水痘ワクチンのこと

2014年10月1日から水痘(みずぼうそう)ワクチンが定期接種化されました。対象は12ヶ月~36ヶ月の小児で、3ヶ月~12ヶ月の間隔を開けて2回接種します。 毎年100万人以上の患者が発生している水痘は、麻疹や風疹などと比べると軽い病気のように思われていますが、まれに二次性の細菌感染症、肺炎、脳炎などの重い合併症が起こることも報告されています。さらに免疫抑制剤などで免疫機能が落ちている場合には、重症になる危険性もあります。 予防接種スケジュールから考えると、一期のMR(麻疹風疹)ワクチンとの同時接種が理想と考えられています。またヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンとの同時接種も問題ないようです。これから2回接種する子供たちが増えると、米国のように、水痘の流行や合併症に伴う入院例や死亡例が激減することが期待されています。   […

水いぼのこと

水いぼはウイルスが原因の粟粒より少し大きめの球状の皮膚病です。水いぼは自然に治ることも多いのですが、放置しているうちに数が多くなったり、大きくなってしまうこともあります。 夏が近づくと「プールに入ってもいいですか?」、「とったほうがいいのですか?」とよく尋ねられます。プールでは、ビート板を一緒に使ったり、裸の肌と肌がふれあうことでうつる機会が増えるのは確かです。治療してからでないと入れない施設もあるようです。 治療としては、水いぼとり用のピンセットでつまみとる、いわゆる「水いぼとり」がよく行われます。痛みを和らげるテープを貼ってから取ると、泣かないであっという間に終わることもあります。ヨクイニンと呼ばれるハトムギを成分とした漢方薬が効果的な子どもたちもいます。日頃の保湿剤の使用も大切です。 放置して自然に治るのを待ちたいのですが、引っ掻いてとびひになったりすると抗生物質が必要になることもあり、治療してからのほうがいいかもしれません。「たかが水いぼ、されど水いぼ」という悩ましい問題ですね。   […