紫外線と子供たち

真っ黒に日焼けした子どもたちは健康的だとされ、これまで日光浴も勧められてきました。もちろん太陽のもとでのお散歩や外遊びは子どもたちにとっても楽しいものです。 けれども最近、紫外線の肌への蓄積性が知られるようになりました。 紫外線を浴びすぎると、将来皮膚の老化が進んだり、皮膚癌になる可能性も高まるというものです。さらにアトピー性皮膚炎の子どもたちも、紫外線にあたりすぎると、皮膚にさまざまな炎症物質が発生し、症状が悪化することがあります。 日本でも、母子健康手帳からあかちゃんの「日光浴」の必要性の記述が消え、「外気浴」となりました。外気浴とは直接日光に当たることではなく、戸外の空気に触れることです。環境省は紫外線保健指導マニュアルを出しています(http://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_manual.html)。 紫外線は、1日のうちでは正午頃、季節では6月から8月が最も強くなります。紫外線の強い時期は、日差しが弱くなる朝夕に外にでるようにし、つばの広い帽子などをかぶり、直射日光を避けましょう。肌質や目的別にUVクリーム(日焼け止め)を選んで使用することもお勧めです。和光堂やhttp://www.wakodo.co.jp/motto/baby/009.htmlや花王のhttp://www.binkanhada.com/tokusyu/のサイトも充実しています。   […

アナフィラキシーって何?

アナフィラキシーはアレルギー症状の最重症型であり、時に生命を脅かすことも。これは、食物、薬物、ハチ毒などが原因となることがあります。症状としては蕁麻疹やまぶたの腫れなどの皮膚症状、喘鳴(ぜーぜーを伴った呼吸)や声が出にくいなどの呼吸器症状、嘔吐や下痢などの消化器症状などが、ほぼ同時にまた進行性に生じ、時にチアノーゼが見られたり、血圧低下などのショック症状を引き起こします。 子どもでは食物(鶏卵、牛乳、小麦、ピーナッツ、大豆、ソバ、カニなど)のアナフィラキシーがもっとも多く見られます。ピーナッツなどでは、いったん治まった症状が1~72時間後に再出現することがあります。 アレルゲンを含む食物を口に入れたときは、すぐに口から出し、口をすすぎましょう。担当医から抗アレルギー剤や副腎皮質ステロイドなどの緊急常備薬を処方されることもあります。保育園・幼稚園・学校と医療機関の連携が大切ですね。   […

「アスペルガー症候群」て何?

「アスペルガー症候群」は、心の働き方が定型発達の子とは異なっていることが原因の発達障害のひとつです。 言葉の遅れや知的な遅れがないため、見かけ上は社会生活に困難があるようには見えません。けれども、円滑な対人関係を築くのが苦手で、他者とのコミュニケーションがうまくとれません。時には、「風変わりな子」、「場の雰囲気がつかめない子」、「がんこな子」などと思われ、周囲から誤解されてしまうことも多いようです。 生まれつきの特性と言えますが、行動の特徴が目立つようになってくるのは2~3歳の頃からです。変に大人びた話し方をする、手順や道順にこだわる、相手の気持ちを推し量ることができない、などの行動の特徴が見られます。状況の急な変化にうまく対応できず、不安からパニックを起こすことも。むずかしい漢字は読めるのに作文は苦手という場合もあります。一方で、世界中の国名と国旗をすべて暗記していたり、すぐれた音楽能力を持つ子どもたちもいます。 その行動を治すというより、予測がつくように「スケジュール」を示したり、覚えて欲しい動きを「写真」で説明したりして、社会生活を送るうえでの困難を取り除く対策や対処法を考えていけるといいですね。   [ 情報クリップ…

ADHDって何?

新学期が始まり、新しい友人や先生との出会…

お母さん、疲れていませんか?

最近こどもたちの診療をしていると、「ところで私のことなんですが・・・」と肩こり、腰痛、腱鞘炎、睡眠不足、全身倦怠感、気分が晴れないなどの訴えをお母さんから聞くことがあります。また以前からの頭痛や生理痛で悩まれている方も多くいます。 身体的な疲れはどうでしょう。 小さい子を持っているお母さんであれば、昼間はだっこやまとわりつかれることで肩こりや腱鞘炎がひどくなったり、夜には哺乳や夜泣きで睡眠不足になったりすることはありませんか? さらに食事、入浴、排泄の世話と休まることがないので、全身的なだるさを感じることがありませんか? 感情的な疲れはどうでしょう。 お父さんたちは、育児を手伝ってくれますか? 何気ないご主人の言葉にいらだったり、傷ついたりしたことはありませんか? 精神的な疲れはどうでしょう。 「産後うつ病」ということばがありますが、気分が晴れなかったり、聞き分けのないこどもに、思わず手をあげようとしたりしたことはありませんか? 先日のNHKのテレビ番組で、メールを使った育児相談や悩み相談が育児ママの間で盛んに行われている様子が紹介されていました。子育てに関して、実家のお母さんからではなく、同年代のお母さんからの情報やアドバイスが助けになっているようです。 小児科の先生たちも、そんなお母さんたちの応援団の一員になりたいと考えています。診察室でのお母さんとこどもたちのやりとりから、親子関係も観察できるのです。こどもたちの病気を診察するだけでなく、こどもたちの健康には、お母さんの身体的、感情的、精神的な助けも必要と考えている先生たちもいるはずです。 […

傷の治し方、新旧対決?

子どもたちはよく転びます。顔や腕、足にすり傷や切り傷をつくることも、しょっちゅうでしょう。 そんな時はどうしますか。家でマキュロンをつけますか。それとも病院に行って、イソジンでよく消毒して、ゲンタシン軟膏を塗って、そしてガーゼをかぶせるでしょうか。ガーゼをばりばりとはがすとじわーと血がでて、またイソジンで消毒しての繰り返しかもしれませんね。もちろんそれでも傷は治っていきます。 でも最近は、新しい傷の治し方が紹介されています。1)傷には消毒液をつけない。 2)傷は水道水でよく洗う。 3)傷は乾かさずにラップなどで覆うこと。 この三つの原則を守ると、消毒液やガーゼをはがす痛い思いをせずに治っていくのです。 皮膚の回復には、消毒液は不要で、浸出液がでるくらいの環境が良いようです。 この新しい傷の治し方から、切り傷やすり傷、軽いやけどに使える、キズパワーパッドなども市販されています。最初は少し抵抗があるかもしれませんが、ためしてみてください。 […

熱があるときのホームケア

冬の季節には、熱を出す子どもたちも多くなります。子どもの「平熱」は比較的高めで、だいたい36.5~37.4℃。熱が出ているときには、朝、昼、晩の3回測ってください。お医者さんには、口頭で「何時ごろ、何度で・・・」というより、体温の変化を記録したグラフや、メモが役だちます。 熱冷却シートで体温が下がることはありませんし、6か月未満の子どもへの使用は、ずれて窒息の危険もあります。熱が上がりきったら、薄着にして部屋を暖め過ぎないようにしましょう。ぬるま湯で絞ったタオルで全身をふいてあげると、清潔になるだけでなく体温が少し下がりますので、解熱剤がわりにおすすめです。 3か月未満の赤ちゃんが発熱したときには、元気でもなるべく早く病院に行きましょう。それ以上の月齢であれば、熱以外の症状がひどくなければ、ひと晩家で様子をみてあげましょう。体温計の数字ではなく、「状態」の観察が大切です。高熱があっても水分がよくとれて顔つきも普段と変わりなければ、それほど心配することはないと考えてよいでしょう。   […